『四人はなぜ死んだのか(インターネットで追跡する「毒入りカレー事件」)』 三好万季 (文春文庫) (オススメ)

まず感想として「すごい」の一言がでてくる。
なにが「すごい」のか?
疑問に思ったことを「調べ上げる力」、「まとめ上げる力」、「発表する力」を
これほど持った人を見たことがないからです。
内容は非常に良くまとまっていて、とても自分はこのような文(レポート)は
書けないと思います。このレポートでは今回の事件を以下のように結論しています。
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以上の根拠によって、私は、今回の毒入りカレー事件は、犯人の犯罪意図もさることながら、社会的医療体制の種々の不備や欠陥 の中で、人の命にかかわる各分野の専門家たちの複合過失によって拡大された社会的医療事故、すなわち「業務上過失致死傷」ではないかと疑問を呈さざるをえ ない。
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さらに「すごい」のは著者の三好万季さんは当時15歳の少女だと言うことです。
夏休みにこの事件をテレビで見、「カレーで食中毒になるものなのか?」と疑問を感じ、何も知らないところから、インターネット等で調べ上げ、さらに夏休みの宿題として、学校に提出してしまう。
これを受け取った先生は、ちょっと持て余したのではないか。
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