『絶望名人カフカの人生論』 フランツ・カフカ 頭木弘樹(編) -飛鳥新社-
将来にむかって歩くことは、ぼくにはできません。
将来にむかってつまずくこと、これはできます。
いちばんうまくできるのは、倒れたままでいることです。
バルザックの散歩用ステッキの握りには、
「私はあらゆる困難を打ち砕く」と刻まれていたという。
ぼくの杖には、「あらゆる困難がぼくを打ち砕く」とある。
共通しているのは、「あらゆる」というところだけだ。
などなど
面白かった。
落ち込んだ気分の読者も、ネガティブ思考の達人カフカのあらゆる事への悲観ぶりを見れば、何もそこまで悲観する事はないだろうと、少しおかしくなってくるのではないかという趣旨の本のようだ。
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