『陰陽師 鳳凰ノ巻』 夢枕 獏(著) -文春文庫-

今回の話は...
* 泰山府君祭
* 青鬼の背にのりたる男の譚
* 月見草
* 漢神道士
* 手を引く人
* 髑髏譚
* 清明、道満と覆物の中身を占うこと
どれも面白かった。
この「陰陽師」シリーズ、なんといっても安倍清明と源博雅の会話がいい。
最近はこの二人のようにのんびりと会話を楽しむ事がなくなった。
このような会話を友人としていたのは学生の頃だけのように思う。
あの頃は「金はなかったが暇だけはたくさんあった」。
そして就職してしばらくすると「金はあるが暇がなくなった」。
やがて結婚してしばらくすると「金も暇もなくなった」.....。
話を戻して...
この夢枕獏氏の「陰陽師」シリーズの面白さは清明と博雅の会話が50%。
あとの50%は「次はどんな鬼が出てくるかと、その鬼にまつわる物語」。
今回も悲しい鬼がたくさん出てきた。
鬼と言えば最近読んだ『日輪の遺産』を思い出す。死して護国の鬼となり...使い古された言葉だが、あのように来られては泣かずにはいられない。
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