『1Q84 BOOK3』 村上春樹(著) -新潮社-

そして物語は完結せず、まだまだこれから始まるところ、やっと始まったところ...という感じで終わりました。
今までの村上春樹さんが扱ってきた幾つかのテーマ/要素がこの「1Q84」ではほとんど含まれる気がするので、そうであるならこのシリーズ、かなり長くなりそうです。
「ライフワークとしての長編連作」だとうれしいいですねー。
「牛河の物語」もまだ終わっていないようですし、「小さなもの」の物語も始まらなければいけないし、それは天吾、青豆の物語と並存し、そして入れ替わっていかなければならないし、人が神と感じる領域と人との関わりももっと掘り下げて追求していかなければならないし。
そして人それぞれの意識と実存の関係も掘り下げられるかもしれない。1Q84の流れから言えば「それぞれの実存」か。
フィクションとしてのそれぞれの物語と、人生にとっての大きな問題である「性」と「神」を掘り下げ組み立てしていき、
そこからフィクションではない人生の普遍的な本質に迫ろうと言う試みであれば...非常に面白い。
となると、たんに読んで「面白かった」..という内容ではなく、かなり賛否を論じられるような展開になっていくのかも。
BOOK4以降が楽しみです。
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